REAL TECH FUND Global
ディープテックの力で、東南アジアのディープイシューを解決する
私たちは、ディープテック黎明期からこの分野への投資を続けてきた経験から、ディープテックが環境・社会課題に対して根本的なソリューションを提供し得ること、技術には国境がないことを実感してきました。私たちが解決を目指すディープイシュー(深刻な社会課題)は近年益々グローバル化する一方で、最適なソリューションは、それが実装される国の経済発展段階や文化背景、産業政策等によっても大きく変わります。また、それぞれの国や地域に特徴的なディープイシューも存在します。
先端的な科学技術に基づくディープテックを最速で社会実装し、大きくスケールして最大のインパクトを創りだすには、その過程で様々なノウハウや過程を加速させるためのパートナーシップが不可欠です。私たちが日本で築いてきたディープテックに特化したエコシステムは、これまで日本の多くのディープテックスタートアップの成長をサポートしてきましたが、このエコシステムを世界各国のディープイシューと接続し、私たちのエコシステム自体もグローバル化させるため、2020年から活動を海外に拡げてきました。
グローバル化の中で私たちが最初に着目した市場は、「東南アジア」です。 東南アジアは、総人口6.5億人、GDP年平均成長率5.2%、平均年齢30歳以下と大きなポテンシャルを持つ地域である一方で、急速な成長ゆえに発生する様々なディープイシューが顕在化しています。 例えば、インドネシアのジャカルタでは人口過密、大気汚染、地下水の過剰採取による急激な地盤沈下などの問題が起き、カリマンタン島への首都移転が決定されました。公共交通・通信網・電力・水資源などの社会インフラも、一部の大都市を除いて整っておらず、サステナブルなインフラ構築が緊急課題となっています。また、農業・水産業・畜産業等が主要産業となっている国が多い中、労働力の第一次産業離れ、低い生産性やサステナブルではない生産方法による生態系への影響等が深刻化しています。
こうした課題を解決するのは、いつの時代もアントレプレナーと新しい科学技術・ディープテックの力です。
ディープテックの力で世界のディープイシューを解決する、私たちはこの「未踏」に挑むべく、東南アジアをベースにグローバルな活動を展開しています。
ディープテックの社会実装に必要な包括的かつ専門的な支援体制
東南アジア各国における研究成果の社会実装を支援する、唯一無二のエコシステム
創業当初からのパートナーであるリバネスは、2010年のシンガポール支社立ち上げをきっかけに、東南アジア6か国の各研究機関と提携し、ディープテック・スタートアップの発掘や育成を実施してきました。2014年に開始したディープテック領域に特化したアクセラレーションプログラム「Techplanter」は、今日までに1500を超える研究者・ベンチャー企業を支援しており、東南アジアで唯一無二のプラットフォームとして確立されています。このエコシステムを基盤に、リスクマネーを供給するのが私たちUntroDです。
成長を加速する豊富な事業会社ネットワーク
リアルテックファンド出資企業の多くは、ディープテック・スタートアップとの協業を目指す各業界のリーディングカンパニーです。クロスボーダーでの事業連携・資本提携が注目される中、我々は東南アジアの投資先と日本の事業会社・金融機関を接続し、共同研究・製造支援・資本参画・販売支援など、スタートアップのニーズに応じた連携事例が多数生まれており、各投資先の成長を支えています。
シンガポール・マレーシア・フィリピンの現地政府系ファンドとの共同出資体制
近年、東南アジア各国政府も、ディープテックの必要性を認識し始めています。特に、シンガポールやフィリピン、マレーシア政府は、ディープテック投資を加速すべく、民間ファンドとの共同出資体制を構築してきました。我々は、世界で唯一シンガポール・マレーシア・フィリピンの3か国の政府系ベンチャー支援ファンドとの共同出資体制を築き、シンガポールではすでに6社の共同出資を実現、2023年にはフィリピンでも初の共同出資事例が生まれております。