リアルテックホールディングスが「UntroD(アントロッド)」として再始動
─ ディープテック特化から未踏領域のソーシャルインパクトへ拡大 ─
2015年より地球や人類の課題解決に資するディープテック・スタートアップに特化したVCファンド「リアルテックファンド」を運営してきたリアルテックホールディングス株式会社は、資本主義の未踏領域を開拓する企業「UntroD(アントロッド)」として再始動いたしました。「未踏」を意味するUntroDは、かつてのディープテック領域に代表されるような、社会における必要性があるのに資本が流れる仕組みが出来上がっていない資本主義の未踏領域に誰よりも最初に踏み出し、資金を流し、経済性を証明することで、資本と人材の流れを生み出し続けます。
新たな未踏領域の開拓として、日本最大級の資産運用会社である野村アセットマネジメント株式会社と協業し、クロスオーバー・インパクトファンド(上場と非上場の垣根を越えた投資で、投資リターンに加え社会にポジティブなインパクトを与えることを目的とした投資手法を用いたファンド)の設立準備を開始しました※1。
また、2024年4月1日より、リアルテックファンドの共同創業者であり、株式会社ユーグレナを経営者として長年未上場から上場後の成長まで尽力してきた永田 暁彦が代表取締役社長として復帰・専任し、UntroDの挑戦を牽引致します。
永田暁彦コメント
当時は「ディープテック」という言葉すら存在せず、シード・アーリーステージの研究開発型スタートアップには、「儲からない」「資本家の期待に応えられない」という理由で資本が投下されない時代でした。
それから9年で社会は大きく変化し、投資家も政府も証券取引所もディープテック投資に注目する時代になりました。これは資本家やリーダーが、ディープテックの社会的意義を再認識したからではなく、ディープテック領域に成功事例が生まれ「ディープテック領域は投資領域として魅力がある」と認識されるようになったからです。
つまり、社会的に必要な領域にダイナミックな変化を起こすためには、社会性以上に経済合理性が認識されることが重要であると考えています。
この15年間、スタートアップとベンチャーキャピタルの経営を通して実感したのは、意思/意志を持った資本は、思想や宗教などのイデオロギーを乗り越えるということ。
僕たちは地球と社会のために必要だけれど、経済的資本と人的資本が集まっていない「未踏の地」に旗を立て、仲間とともに最初の町を築くキャピタルであり続けます。
それが社会を然るべき方向に進め、世界の資本を動かす最速最大の方法だと考え、それを私たちはUntroD Capitalism|未踏の資本主義と呼びます。
<永田暁彦プロフィール>
株式会社ユーグレナの未上場期より、取締役として事業戦略・財務・バイオ燃料領域を主に管轄。2021年より同社のCEOに就任し、全事業執行を務める。2024年同社を退職。2015年、社会課題としてのディープテック投資を推進するリアルテックファンドを設立し、現在も代表を務める。日本初のNPOを母体とするソーシャルインパクトIPOを果たした雨風太陽の創業および経営や、ヘラルボニーの経営顧問を務めるなど、資本主義におけるソーシャルインパクトの実現に注力している。
ディープテックという未踏領域の開拓
私たちはこれまでも「リアルテックファンド」を通して地球や人類の課題を抜本的に解決し得るものの、資本が十分に提供されてこなかったディープテックという未踏領域を開拓してきました。2015年4月の設立以来、総額300億円以上を運用し、最も資金を必要とするシード・アーリーステージのディープテック・スタートアップおよそ100社に投資すると共に、知財、製造、採用、PR等の専門的支援を含む経営支援を行ってきました。
2020年には「グローカルディープテックファンド」を組成し、地方への資本の流れを作ると共に「ローカルからグローバルの課題解決を目指す」という未踏領域に挑戦してきました。日本のスタートアップ投資金額のおよそ8割が東京に集中する中、日本のディープテックの多くが地方大学の研究シーズから生まれることから、リアルテックファンドの地方発スタートアップへの投資は「65%」を占めています。2023年10月には、九州大学発スタートアップの株式会社QPS研究所が東証グロース市場に上場し、大きな社会的・経済的インパクトをもたらす地域発スタートアップの実績を生み出しています。
また、同じく2020年に「リアルテックグローバルファンド」を組成し、世界のディープイシューを解決するディープテック・スタートアップへの投資支援を開始しました。最初に着目したのが東南アジア。総人口6.5億人、年平均成長率5.2%、平均年齢30歳以下という大きなポテンシャルが潜む地域である一方で、エネルギーミックス・脱炭素・農業・食料・医療・通信インフラ・急激な都市化等、解決しなければいけないディープイシューが山積しています。私たちはシンガポールとマレーシアに拠点をおき、現地研究機関や政府機関とパートナーシップを組みながら、各国を代表するディープテック・スタートアップに出資してきました。例えば、マレーシア発のドローンソリューションプロバイダーであるAerodyne社は、既に業界1の事業規模を有するまでに成長し、世界数十か国で大きな社会的・経済的インパクトを生み出しています。
新たな未踏領域への挑戦
私たちの次なる未踏領域への挑戦は、上場と非上場の断絶を乗り越えるためのファンドです。
上場前後のスタートアップ企業には、レイト・ステージでの成長資金の供給不足、スモールIPO※2、脆弱なガバナンス、上場により大きく変化する環境への対応不足などの幾つかの課題が存在し、それらを解決するために、レイト・ステージから上場後の成長を一貫して支援することのできるクロスオーバー投資が必要とされています。
そこでこの度、当社のディープテック領域におけるスタートアップ投資支援の経験知と、日本最大級の資産運用会社である野村アセットマネジメント株式会社が長年培った上場企業との実効性のある対話手法を融合することで、社会的課題解決に結びつくインパクト志向の強いIPOを目指したレイト・ステージの有望なスタートアップへ長期の資金を供給し、上場後の持続的な成長を重視して企業価値向上の支援を行うことのできるクロスオーバー・インパクトファンドを設立することになりました※1。
私たちはこれからも、ディープテックを開拓してきた「リアルテックファンド」を更に進化させると共に、地球と社会のために必要であるにも関わらず、経済的資本と人的資本が集まっていない未踏の地に誰よりも最初に旗を立て、そこに資本を流し続ける仕組みを創ります。
※1. 2024年6月3日「UntroD Capital Japan(旧:リアルテックホールディングス)」が野村アセットマネジメントと共同でクロスオーバー・インパクトファンドを新設へ」
※2. 比較的小さな時価総額でIPOし、上場後も時価総額が低迷している状態
社名変更・オフィス移転・新WEBサイトについて
リアルテックホールディングス株式会社は「UntroD Capital Japan株式会社(アントロッドキャピタルジャパン株式会社)」に社名変更すると共に、オフィスを移転いたしました。また、当社ミッションを体現するべくWEBサイトを一新したことをお知らせいたします。
◆社名変更
旧会社名 | 新会社名 | 変更日 |
リアルテックホールディングス株式会社 | UntroD Capital Japan株式会社(アントロッドキャピタルジャパン株式会社) | 2024年6月3日 |
「UntroD(アントロッド)」は英語で「未踏」を意味する単語。UntroDの”D”は”3つのDeep”を現し、Deep Issue(深刻な社会課題)をDeep Solution(抜本的な解決策)により解決し、Deep Social Impact(大きな社会的インパクト)をもたらすことで、未踏領域を開拓していく当社の課題解決プロセスを表現しています。
◆オフィス移転
旧 | 新 | 変更日 |
〒130-0003 東京都墨田区横川1-16-3センターオブガレージ Room02 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-2-1 住友不動産虎ノ門タワー 17F | 2024年4月1日 |
◆WEBサイトURL変更内容
旧URL | 新URL | 変更日 |
https://www.realtech.holdings/ | https://untrod.inc/ | 2024年6月3日 |
<お問い合わせ先>
UntroD Capital Japan株式会社
広報担当:成田
https://untrod.inc/contact