リアルテックホールディングス、分子の動きや状態変化を捉える革新的な創薬基盤技術の開発を行うモルミルへの出資を実施
リアルテックホールディングス株式会社(所在地:東京都墨田区、代表:丸幸弘、永田 暁彦)が運営するリアルテックファンド*は、生体分子の動きや状態を捉える革新的な創薬基盤技術の開発を行うベンチャーのモルミル株式会社(本社:奈良県橿原市、代表取締役社長:森英一朗、以下「モルミル」)へ投資を実施したことをお知らせ致します。モルミルは今回の調達資金をもとに、研究開発、人材採用、知財の強化を進め、タンパク質の凝集によって引き起こされる疾患の治療薬の実現を目指します。
■企業概要
アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経変性疾患は、細胞の中に異常なタンパク質の凝集が起こることで引き起こされると考えられていますが、タンパク質の集団が異常な状態なのか正常な状態なのかを迅速に見分ける方法はこれまでありませんでした。
モルミルは、コア技術である分子の動きや状態をセンシングする技術「Chemical-tongue」と従来法の限界を超える大きさの生体分子を測定できる新規の「NMR(核磁気共鳴法)」とを組み合わせ、分子の集団の動きや状態を可視化する創薬基盤技術の開発に取り組んでいます。この技術が確立することで、分子の動きや状態を正常に戻すといったこれまでにないコンセプトの治療薬開発が可能になることが期待されます。
すでに徳島大学、産業技術総合研究所との連携体制を構築しているほか、国内のアカデミアの研究者との連携も深め、研究者の叡智も集結し、分子(モル)を見る(ミル)革新的な技術を日本から生み出す研究開発を進めています。
■資金調達の目的と使途
今回の資金調達で、コア技術であるChemical-tougueの研究開発の推進、新規のNMRの解析のためのアルゴリズム開発を推進するための、研究員の採用など人員体制の強化、コア技術に関連する知的財産の強化を進め、プラットフォーム技術としての地位を確立していく上での基盤を強化します。
■担当者コメント
液体中の分子集団の動きや状態変化を捉える技術は、これまで望まれていながらなかなか革新的な方法が生まれてきませんでした。モルミルの技術はこの課題に対してブレークスルーをもたらし、これまでとは全く異なった医薬品開発のプラットフォームになりえると感じました。森氏を筆頭に熱い思いを持っている研究者が集まって立ち上がったモルミルと、日本から世界を変える生命科学・創薬の基盤技術の確立にむけて、ともに歩めることを嬉しく思います。
(リアルテックホールディングス株式会社 グロースマネージャー 高橋 宏之)
*正式名称:「リアルテックファンド3号投資事業有限責任組合(通称:「グローカルディープテックファンド」)
各社概要
■モルミル株式会社について
- 設立年月:2022年6月
- 所在地:奈良県橿原市四条町840
- 代表者:森 英一朗
- 資本金:10万円
- 事業内容:創薬基盤技術、医薬品の開発
- 公式サイト:https://www.molmir.co.jp/
- 出資時期:2022年11月
■リアルテックファンドについて
地球や人類の課題解決に資する革新的テクノロジーを有するスタートアップ(リアルテックベンチャー)への投資育成を行うベンチャーキャピタルファンドです。国内外の政府・企業・自治体と密に連携し、技術の社会実装を最速・最大化させるためにフルハンズオンで支援を行っています。これまで200億円以上を運用し、国内外のスタートアップ80社以上に投資しています。 2021年には、ディープテック領域に投資するファンドとしては日本で初めてのインパクト投資ファンドを設立しました。
■リアルテックホールディングスについて
地球や人類の課題解決に資する革新的テクノロジー(リアルテック)の社会実装を目指して創設された、株式会社ユーグレナと株式会社リバネスの合弁企業です。研究開発型スタートアップとして幾多の困難を乗り越えてきたユーグレナと、研究から技術の社会実装への包括的な支援を行うリバネスの知見を活かし、投資育成などの事業を行っています。
<お問い合わせ先>
リアルテックホールディングス株式会社
広報担当:成田